非正規労働者めぐろくみこのブログ

非正規労働者が日々感じていることを書いたログです。

2013-01-01から1年間の記事一覧

うつの扉

S課長は最後の職場で非正規労働者として働いた時の直属の上司であった。 S課長の前任者は55歳で9月に早期退職したので、そのあとに横滑りにスライドして、同じ課の課長になったのだ。 S課長の前任者は、理由もなく怒鳴ることで有名だった。ある人に言わせ…

(四) ユニクロ帝国の光と影

(二) 豊かさのあとにくるもの 柳井氏の父、等氏は宇部でやくざと組み、大物政治家や大企業のトップともつながり、土建業者として街の顔役となった。 柳井氏はこの「気性が激しく厳しい」父親を非常に恐れ、「なるべく顔を合わせない」ようにしていた。 「…

(三) ユニクロ帝国の光と影

(一) 豊かさのあとにくるもの 柳井氏は仕事に厳しいと言われているが、柳井氏自身は非常に勤勉にまじめに働いてきたことに間違いはないだろう。 そして、一経営者として見た時、同じ経営者からの柳井氏の評価は高い。 企業経営者が選ぶもっとも優れた「今…

(二)ユニクロ帝国の光と影

ユニクロ vs ZARA SPAとは「GAPが80年代後半に自社の新しいビジネス・モデルを表わすのに使った造語」である。 それは「原料調達から製造機能、小売機能まで一貫して一社で行うことにより、余計なコストを削減した新しいビジネス・モデル」のことだ。 『日本…

(一)ユニクロ帝国の光と影

ユニクロはこの本に対し、文春側を名誉棄損で訴え、「2億2000万の損害賠償、取り消し広告の掲載、本の回収」を要求した。ユニクロ 国内編 営業時間は朝10時から夜8、9時に閉店。元店長によると、1日の労働時間は15時間か16時間となり、月300時間以上の…

自分の居場所を探して

「しがらみ」を科学する ちくまプリマー新書 山岸俊男著 今の世の中、学校もダメ、教師もダメ、親もダメ、社会もダメ、政治もダメ。 それでも引きこもらず、世捨て人にもならず、生きていかなくちゃならない。 若い人たちは、地雷の上を、見えない有刺鉄線の…

生活保護という罠

日本はかつて一億総中流、世界でも稀な平等な社会であるとかつて言われていたが、今や日本も格差社会となり、ある人たちにとっては無数の差別を受けているような気がする。 無数の差別、と言ってしまうのは神経質すぎるだろうか。 「出会い系のシングルマザ…

監督失格 (ネタばれ)

「監督失格」は、AV監督平野勝之とかつて恋人だったAV女優林由美香との出会いと別れを撮った映画だ。 私はこの映画を見るまで、この監督も女優も知らなかったが、AV界では林由美香は今でも人気のあるAV女優であるらしい。 出会いは当時すでに人気女優であっ…

明るい絶望

昔、明るい絶望と言ったのは、第三舞台の鴻上尚史だったか。 ある本を読んでいたら、「今の20代は自分が物扱いされるのに慣れている」と書かれていて、私が非正規労働者で物扱いされたのに慣れなかったのとは大違いだ。 非正規労働者の立場、というのがわか…

母性という名の幻想

ちくま新書 ルポ虐待 −大阪二児置き去り死事件 杉山春の本を読んだ。 この事件は2010年夏に3歳の女児と1歳9ヵ月の男児が、大阪市内のマンションで死体となって発見された。 子供たちはろくな食べ物も与えられず、50日間放置され、さらに部屋と戸口には外から…

映画 凶悪

怖い映画を見てしまった。 ある死刑囚から編集者に託された手紙によって、今まで闇に葬られていた3件の殺人事件が明らかになる。 これらの事件を編集者が丹念に取材し、現実に起こった殺人事件の全容は「新潮45」で掲載された。 多くのマスコミの注目する…

ブログを書くわけ

Web.マガジン幻冬舎で清水ミチコと酒井順子のリレーエッセイがある。 10月1日付のリレーエッセイで、清水ミチコがこんなことを書いている。 「こないだテレビを観てたら、あるタレントさんがこう言ってました。 『私、ブログとか、エッセイの中で本音を書け…

非正規労働者の立場

金曜日は辞めた事務所の課での送別会があり、参加した。 すでに辞めたのに、なぜ私?と思わないでもなかったが、せっかく誘ってくれたのだから、とも思い、出席した。 10月1日付で人事異動があり、課長とその他2名が他の事務所に移動になり、同じ事務所内で…

点と点を結ぶ線の役割 抜け落ちてしまった知識を補強する

「社会を変えるには」小熊英二氏の講談社現代新書の本を読んだ。 今、私たちは情報の海の中で、何をたよりにその問題の本質を見極め、解決していけばいいのだろう。 たとえば、自分の興味の対象がそれぞれ点になっていて、経済、雇用、政治、歴史、外交、小…

希望について

大学をやっと卒業したのに働かない子供。 地方の営業所に飛ばされて仕事に行き詰まり、会社を辞めて自宅に戻ったのはいいけれど、それ以来働けず、ひきこもりになってしまう息子。 学校を中途でやめて、ずっと部屋に引きこもっているので、「お姉ちゃんは太…

ボランティア

毎週土曜日、引き込もりの若者の就職支援のためのボランティアに行っていたが、辞めることにした。 別に何かトラブルがあるわけでもないが、自分自身がそのボランティアをする意義や意味が見出せなかったからだ。 自宅から2時間かかり、9時はじまりだった…

ハケンの品格

中園ミホ脚本の2007年フジテレビ制作の篠原涼子主演の「ハケンの品格」を見た。 派遣も非正規労働者である。 主役の篠原涼子が高いスキルと多くの資格を持ち、常に3ヵ月で契約終了し、98の会社を渡り歩くという時給3000円のスーパー派遣社員を設定したことに…

わたしたちは日本という国で、家族という陸の孤島の中で生きている。

是枝監督の「誰も知らない」を見て、book offで買ったポプラ社の「ワーキングプア 日本を蝕む病」NHKスペシャル『ワーキングプア』取材班・編の古本を読み、さらに渋谷ユーロスペースで小林政広監督の「日本の悲劇」を見るというのはでき過ぎだろうか。 是枝…

使い捨て

自分が非正規労働者という立場になったからか、非正規労働者の本をよく読むようになった。 たとえば、 岩波ブックレットNo.699 非正規労働の向かう先 鴨 桃代 岩波ブックレットNo.869 非正規公務員という問題 問われる公共サービスのあり方 上林 陽治 岩波新…

お金だけのためには働けなかった

会社勤めというのは、働いていた時ではなく、辞めた時にどんなふうに人から見られていたのか、あるいはそこがどんな職場だったのかがわかるような気がする。 辞める時に意外な人から意外なことを言われたり、「あれ、この人はこんな人だったのかな」と思うこ…

予知夢

朝方よく夢を見る。 夢の内容を覚えていることもあるし、忘れてしまうこともある。 この前見た夢はこんな夢だった。 ある街があって、私はそこの住民である。住んでいる人はたくさんいるが、そこに住んでいる人たちはその街をみんな出たがっている。 それは…

値踏みする

自分でもよくないと思うのだけど、自分と同世代の女の人を見ると、ついつい値踏みをしてしまう。 たとえば、その人の持ち物、バッグとか化粧ポーチとか、ハンカチとか。 たとえば、その人が身につけているもの、洋服や靴、アクセサリーとか。 たとえば、その…

ダブルワーク

日給は7,620円で、週休2日だから、月に20日働いたとしても152,400円にしかならない。そこから健康保険、介護保険、厚生年金、雇用保険を支払い、さらに所得税を払えば手取りで14万円にも満たない。 最後の会社でも手取り20万は切っていても、夏冬にボ…

ため息

新しいプロジェクトが発足されたので、人員が必要になったが、組織には余剰人員がないので、求人をだすことにした。もちろん予算はないので、公共の求人組織に頼る。 日給は安く、業務は外回りなので、もちろん若い人は来ない。 やっときたのは、定年後に再…

新しい8月へ

明日から8月です。 7月の私から8月の私へちょっと話かけてみます。 私は頭もあまりよくなかったし、何の才能もなかったし、特別特徴のない子供でした。 そんな私を、父や母はさぞかしがっかりしたことでしょう。 だからでしょうか、私は人に認められたい…

病んでいるのです。

かなり前の、多分秋山ジョージのマンガだったと思う。 マントをかけた男が何かあるとマンガのストーリーとは関係なく登場して、「病んでいるのです」と一言いう、というマンガがあったと思う。外部からお客様が来るのに、事務所が汚い。 定年までいられる正…

はじまり

最初は11年務めた会社を辞めて、失業保険が尽きた時に2ヵ月の短期のアルバイトとして働き始めた。 仕事はただ書類の製本づくりで、スポット的に違う仕事もしたが、1ヵ月もしないうちに製本の仕事はなくなってしまった。 あとはだらだらと事業所に行き、…

慰安会

非正規労働者となって1年3ヵ月になる。 契約は1年ごとで、今年4月に再契約した。 給料は日給で1万に満たない。 社会保険には加入しているので、土日休みで社会保険料と所得税をひくと、手取りで1ヵ月20万にもならない。 収入があまりにも低いので、土日も…