非正規労働者めぐろくみこのブログ

非正規労働者が日々感じていることを書いたログです。

民主主義ってなんだ?

NHKの番組で、クローズアップ現代、という番組がある。
うろ覚えだが、今ネットで調べてみると、2月10日に放送された特集だったと思う。
「“見えない声”にどう向き合うか 〜匿名情報に揺れる企業〜」という内容だった。

ネット社会になって、消費者が企業へのクレームや従業員やアルバイトが雇用先の大手外食チェーン店への内部告発など、匿名発言が増え、それがネットの中で拡散され、大きな社会問題になる。
さらに、店舗に訪れた著名人などのプライベートを販売員や店員がツィートされるようになった。
こうした匿名情報に対して、企業はどのような対応をしなければならないか、企業は対応を模索している、という内容だった。

進行役の国谷裕子氏が、
「こうした世の中はどうなんでしょうか?」
というようなことを関西学院大学准教授鈴木謙介氏に尋ねると、
「日本人は今までお上や企業に対してモノを言わなさすぎたんです。
それぞれの立場の人がそれぞれの意見を言うことはいい事だと思います。」
というようなことを言われたと思う。
そう言われて、国谷氏が、何も言えずに黙ってしまった。
国谷氏は、頭のよすぎる方なので、返答することができなかったのだろうか。

ネット社会になって、大量の情報を日々接するようになった。
そして社会の変化とSNSの発達は、私たちの意識を変えたのだろうか。

そんな時、SEALDsと作家高橋源一郎の対談集「民主主義ってなんだ?」という本を読んだ。

大学生がラップを使ってデモをするスタイルは、画になるので、多くのテレビ局や雑誌で取り上げられた。
ラップでデモをするスタイルが斬新ではあったが、SEALDsの実態がよくわからなかった。
しかし、この本を読んでみると、それがよくわかった。

指示系統があるわけではなく、入りたい人は自分で名乗り出て、来るものは拒まず、去る者は追わず。
LINEやTwitterで連絡し合う。
ラップの掛け声の練習や美大生によるポスターづくり。
今までのようなむさくるしいダサい学生運動ではなく、かっこよく。
日本人は人とコミュニケーションをとることや、自分を表現することが苦手な民族だと思っていた。
そして、自分の意見や考えを言うことがなかなかできないと思っていた。
それがいともたやすく彼らはやってしまった。
このしなやかさや強さはどこから来ているんだろう。

第1部は、「SEALDsってなんだ?」ということで、SEALDsのメンバー3人の生い立ちについて紹介され、SEALDsの成り立ちや活動内容についても触れられている。

第2部は「民主主義ってなんだ?」ということで、主に高橋源一郎が民主主義の起源について語っている。

彼らの運動を通して、改めて民主主義について考えてみたい。

自分の頭で考えること、行動すること、そして自分の意見を言うこと。

今まで日本の国民は、日本は民主主義の国である、と学校で習っていながら、実は民主主義をを勉強してこなかったのではないだろうか。