非正規労働者めぐろくみこのブログ

非正規労働者が日々感じていることを書いたログです。

バイトを辞めた理由

7月でスポーツジムのバイトを辞めてしまった。

すでに辞めたのに、バイトのことをあれこれ考えたりしている。

そうだ。
何で辞めたんだっけ。

社長がバイトの人に対して、というより基本的に人に対して思いやりや配慮に欠け、感謝の気持ちがないから、とか。

社長がその場にいない他のバイトの人のうわさ話や悪口を延々と話すから、とか。

しかし、決定的なのは、やはりバイト料が安いから。

ダブルワークや生活費の一部の補てんとして働いている主婦や学生はいいが、生活がかかっている人にとっては、時給が900円や1000円では生活が成り立たない。

仕事を始めても、閑古鳥が鳴くほど暇だったので、ということは収入が全くなかったので、6月からシフトをかなり入れてもらったが、これが失敗だった。

他のバイトが休んだ日とか、あいている時間は全部シフトに入ったので、自分が望んだとはいえ、結局はいいように使われただけだった。

シフトの時間がめちゃくちゃになり、10連勤で働いて、気が付いたら1ヵ月25日も働くことになった。
おかげで疲れも取れない。
しかし、こんなに働いても月収が20万に満たない、ということはどういうことか。

ジムの掃除はほとんどがバイトなので、細かく時間を区切ってシフトを組んでいる。
細かいことは省略するが、シフトの時間が細切れになるので、どうしても決められた仕事以外はできない。
限られた時間の中で仕事をするから、大体みんな手を抜くようになる。
だから結局汚くなる。

一方、真面目にやっている人もいるにはいたが、そういう男の人に限って、そもそも日常生活でほとんど掃除なんかしないらしかった。
社長がタイムスケジュール表をマニュアルと称して、事務所の壁に貼ってあった。
そしてまじめな男の人は、その時間どうりに仕事をこなせば掃除をしたことになると思っているらしかった。
しかし、普段ろくに掃除なんかしたことがない人なので、そもそも掃除をするということがどういうことなのかわかっていない。
部屋の四隅をきちんと掃かず、床をなでるようにクイックルで掃いても全然汚れは落ちていない。
むしろ、逆に汚れが広がっただけで汚くなった。

一方、ダブルワークをしていた男の人は、最初は真面目にやっていたが、だんだん疲れてきたので必要最低限の仕事しかしなくなった。
この人は、真面目に仕事をすればきちんときれいに掃除ができる人だったんだけど。

真面目に掃除をしても、掃除の仕方がわからず雑で汚いか、真面目に掃除をすればきれにになるのに、手を抜いて掃除をしないので、結局全然きれいになっていない。
私自身はついついどんな仕事でも愚直にまじめにやってしまう。
もっと要領よく、テキトーにやればいいと思うが、結局なんだかんだで仕事をしてしまう。
だからこういういい加減な人たちと一緒に仕事をするのが苦痛なのだ。
しかし、テキトーにやる人を非難したり怒ったりするのは野暮だとは思っている。
だから、内心では結構ストレスになっていたと思う。

控室には、スポーツジムのリネン類なども置いてあったので、ジムのスタッフもいたが、一方で掃除の道具が置かれていて、ジムのバイトも同じ控室を使っていた。
控室には掃除道具が置いてあったが、バイトのほとんどの人がだらしがなかったので、掃除道具も帰る時にきちんと片づけていかなかった。
だから、控室はいつも雑然として汚かった。
毎日掃除道具の置き場所が変わっていた。

自分自身はそんなに神経質でもなく、キレイ好きでもない。
自分の部屋もそんなにきれいではない。
しかし、ここは公共の場なんだから、もうちょっとなんとかしろよ、と心のどこかでいつも思っていた。
これも知らず知らずのうちにストレスになっていた。

精神的なストレスも大きいが、やはり肉体的にもきつかった。
11時半で終わるラストを週3回もやると疲れが全然とれない。
ラストが終わって帰宅すると12時半、寝るのが2時過ぎ。
翌朝起きるのが8時。
夕方になると、かなり強い睡魔と疲労感に襲われる。

いつも慢性的に眠かったし、疲れが取れなかった。
いくら仕事をしても現場は表面的にはきれいになっているようで、どんどん汚ななって、さらにいつも控室は汚い。

こんなに働いても月に20万にもならないなら、意味がない。
月に20万働いても、年間240万である。
ところが平成24年の統計で、非正規労働者の平均年収は168万だそうである。
月収にすると約14万だ。

8月に入っても、人が足りないので2日ほどシフトに入ってほしいとメールがきた。
別に出てもよかったが、きりがないので断った。

辞めるとまわりの人たちには言っていたが、きちんと挨拶ができていないのがなんとなく心残りだった。
挨拶に行こうかとも思ったが、なんとなく行きそびれてしまった。
土日だけ働いていたので、ダブルワークだった時を入れれば、もう3年だか4年働いたことになる。
バイトとしては長い方だった。
辞めなくてもよかったか、とも思うが、もう遅い。

しかし、辞めた人たちは必ず言っていた。
「この仕事は嫌いじゃないんだけど、だたあの社長が嫌だ。」と。